弊社のパイプベ加工機加工機の説明となります。
NCパイプベンダー曲げ加工としては、合計4基保有しております。
太洋ベンダー製のNCパイプ加工機(15型1基、30型2基)
太洋ベンダーhp((株)太洋):http://www.taiyo-bender.co.jp/
京葉ベンダー製のNCパイプ加工機(35型1基)
京葉ベンドhp:http://www.keiyo-bend.co.jp/
基本、型式が大きくなれば曲げられる直径もR形状も大きくする事は出来ますが、
先のブログの通り、型式と共に軸が太くなるので小さい径や小さいRには向きません。
太洋と京葉ベンドでの2種類のNCベンダー加工機での大きな違いは下記の通りです。
①チャック部(パイプを機械が咥える部分)の形状が違う。(太洋は3口、京葉は4口)
②軸芯の太さが違う、同じ型式でも機械メーカーにより軸の太さが違います。
③駒(曲げる為の丸状の金型 内側Rをつける)、ガイド(曲げる際にパイプを固定する為の部分)、プレッシャー(パイプの外側Rをつける、曲げる部分)
が違う(特に高さが違う)。
※曲げ角度が40°よりも150°の方が曲げRとしての曲げ駒に沿って動くので40°よりも150°の方がRがキツくなりR駒に沿う長さも長くなります。
※ガイドについても同様で、曲げRの曲げ角度が大きくなるとガイドも長く設定する必要もあります。
よく言われたるする内容としては、90°まげを基準として駒やガイドを考える場合が多いです。
(内容によって変わるので、全てそうだとは言えません)
パイプ曲げと言っても様々あります。
パイプの曲げ加工の知識の1つとして、今回は曲げRと曲げ角度について説明します。
みなさんは、パイプを曲げる時に気にするのは、何度に曲げるのか?と言う事に一番注視するかと思いますが
当然、曲げる角度は曲げ製品を構成する際には非常に重要な内容です。
ですが、曲げる際に重要なのは、曲げRも同じです…曲げRとは何ですかと言うと、円を想像して見てください。
その円が曲げR駒とイメージしてもらい、曲げの軸(円の中心)から曲げたい材料までの距離(半径)の長さがR〇〇となります、
例えば、R50で曲げたい時はR駒の中心部から50㎜の場所が曲げるRの位置となります、中心軸から50㎜の位置で曲げますと言う事です。
ですが…当然半径だけでは、R駒が取付軸には入りませんので、駒を丸くし取付ける部分も角度も対応できる様に
丸い円状にします。なので駒の大きさはR50㎜の場合は、直径で100㎜程度の幅となります。(曲げ角度やR駒等の造り方によって変わります)
※当然Rが大きくなればR駒の大きさも大きくなり、Rが小さくなればR駒の大きさも小さくなります。
専門的な語句で言うと、なんRなん度曲げという風になります。(どのR駒を使って、なん度に曲げるの?と言う事です。)
曲げの角度も重要ですが、それ以前にどのR(R駒)を使うのかと言う事が重要になってきます。Rの円周の長さやR形状もR駒によって大きく変わります。
例えば、R50で90°曲げをする際には、分かり易く書きますと
2×3.14×50÷4( 2×半径×円周率÷4【90°なので360°の1/4】)と言う事になり、78.5㎜の円弧の長さで芯で50Rとなります。
※R〇〇が大きくなれば円弧の長さは延び、R〇〇が小さくなれば円弧の長さは短くなります。
また良くある話で設計や企画の段階で曲げRを刻む事がありますが、R53やR47と言う風に切り数でない場合は、
それ専用の駒を別途用意(Rの大きさにより1個数万円~数十万円以上)しなければ加工は困難になってしまうケースが殆どです。
ですので、出来るだけ曲げRはキリが良い数の方が金型等を保有している場合が多いです。(その企業様等により変わります)
指定曲げRが保有していない駒のRであっても、Rの大きさには拘っていなくて角度や寸法を重視する様な場合は、Rは保有する大きさのR曲げで
寸法〇〇になれば問題ない等みたいな加工であれば、保有している曲げR駒をそのまま活用できます。
※R42の90°曲げだけど、R40の90°曲げにして取付寸法は、作成図面と同じ位置(長さ)にすると言う事です。
※外見はR60よりR40の方が小さRの円弧となります。
Rの違いでの見た目は、Rが大きい方がなだらか(この表現が適切とは言えませんが)なRとなり、Rが小さければキツイRとなります。
自動車やバイク、自転車を運転される方はイメージしやすと思います。
山道や山間部の高速道路等によくR120とか書いてありませんか?
それのRがここで言うRと同じ様な考え方です、R120よりR90、そしてR60の方がカーブはキツイと言う事です。
R形状がどうしてもそれでなくてはダメ(自動車部品で他の部品との干渉や合せ状態など)と言う事であれば、新規にそれ専用のR駒を製作する必要があります。
Rに対してそこまでシビアにR形状(R具合)を㎜単位で求めていない場合は、ある駒で加工して寸法は出してと言う方が
話もスムーズですし、駒等の金型費用も掛かりませんのでお互いWINWINに繋がると考えます。(私個人の持論です)
R駒を造ると言う内容は、数量は別に関係なくて1本でも数百万本でも同じです。
(指定の曲げRに対しての話のみとなるので…価格云々ではない部分で曲げ形状での話と言う事です。)
続きまして曲げの角度についてです。
曲げの角度と言うのは、当然ですが何度に曲げますかと言う事です。
※ここでは角度が広い(曲げる角度が90°以上の事)、角度が小さい(曲げる角度が90°以下の事)とイメージしてください。
曲げ角度が広いと曲げR駒のR面には短く接し、曲げ角度が小さいと曲げR駒のR面には長く接します。
何も曲げない状態の0°時は、単に素材と曲げR駒が接しているだけです。(曲げ0°と言う事は・・・ストレート状態なので)
曲げ角度が180°の時は、素材が折り返すと言う表現です、また角度が180°以上曲がる場合は非常に注意が必要です。
※180°以上曲げると素材に干渉する恐れが出て来ますので、非常に注意が必要ですし、Rがそこまでキツイ状態ですと
素材を取り外す事が出来なくなる場合もあります。(R駒より内側に入ると駒に噛んでしまう事があります)
そう言う場合は、曲げ終わりに1本1本R駒を外して曲げ製品を取り外すと言う作業が出て来てしまいます。
当然ですが、R駒を1回ずつ取り外すので数量は沢山造れませんし、なにより金型を痛めるリスクもありますので、
曲げ加工を行うメーカーはその様な加工を嫌います。(出来るだけ曲げ角度は180°までが理想です)
※180°以上の曲げを行う際は、それ専用のR駒等を用意して使用する事をオススメします。
曲げ角度が大きいからR駒と接する部分が少ないからR駒のR部分が少なくて済む?R駒が安くなる・・・そんな事はありません。
指定角度が接するR部分だけをR駒で製作して使うケースもありますが、0°~180°程度まで曲げられる様なR駒を使用するのがよくある話です。
(絶対に180°近くまで曲げられる駒でないといけないと言う訳ではありません)
例えば150°をメインとしてR駒を製作した場合ですと、150°近辺(前後10°程度…かなぁ… R駒の曲げ溝の長さに寄ります)なら
図面変更や内容変更でも対応できますが、大きく変更があった際は対応が出来なくなり、R駒を新しく製作しなければ対応が出来なくなります。
150°曲げを100°曲げや80°曲げに変更して欲しいと言われても、150°しか曲げに対応していないR駒を造ったら150°しか曲げられないのです。
なので曲げ角度が180°程度まで曲げられる様なR駒を造ります。(角度が変わっても対応出来る様なR駒として)
※R駒の費用ですが、指定Rが大きければR駒の円(外周)は大きくなるので180°曲げ程度対応するR駒ですと費用も掛かります。
(Rの大きさや曲げの内容等々により金型費用は、ピンからキリです。)
曲げ角度を網羅できる様なR駒や曲げ金型を製作します。(保有する金型数にて対応できる曲げRや角度が違って来ます)
曲げ駒や金型は決して安い物ではないので、Rを刻んだり(R43、R67)する場合は保有している近いRで曲げたりする事を前提で話を進めて行きます。
パイプの曲げと一概に言っても
曲げRと曲げ角度により数十以上のチョイスによって曲げが成立します。
曲げの機械の種類や機械特性、形状、内容により曲げられる曲げられないが様々ありますので、
曲げで困ったら是非一度ご相談をよろしくお願いします。
弊社で曲げられない場合でも、小さい径から大きい径を曲げる事の出来る協力メーカー複数を協力して曲げを実現する様に努力します。
内容等によっては対応致しかねる場合も御座います。(数量とかではありません1本から対応可能です。)
石川工業株式会社
https://isk1944.com/
電話0276-45-1816
群馬県太田市龍舞町4539
コロナウィルス対策 試作 量産 製作 承ります。